アクとは、食材に含まれる苦味や渋み、えぐ味、不快臭などや空気にふれると色を悪くするなどの好ましくない成分の総称を言います。食品固有の味でもあります。
また、わら灰や木炭などの植物の灰を水に浸して得られる上澄み液を「灰汁」と書きますが、これをアクと読みます。
本来の意味は、アク(灰汁)で処理するということです。
現在の意味は、食材のアクを下処理の時に取り除くことをいいます。
アクの成分は、主に水溶性です。よって、水や酢水に浸したり、水にさらしたり、水や食塩水、ヌカ、小麦粉を入れたり米のとぎ汁などでゆでるなど、食材によって手段は異なります。
鍋などで食材を煮ているときに、泡とともに溶け出してくる不純物を取り除くことを言います。
玉じゃくしやアクとりで丁寧にすくい取ります。
粗熱をとるとは、調理直後の熱が、手が触れて熱く感じない程度に冷ますことをいいます。
固形状のものは平ざるやバットに広げると良いでしょう。
液体のものは、鍋のまま流水に浮かべるなどすると、早く冷ませます。
きゅうりなどに塩を振り、まな板の上で、手のひらで軽く押しながら転がすことをいいます。食材の色が鮮やかになって、表面もやわらかくなります。
また、魚介類のすり身やひき肉などをまな板に取って、包丁の面でするように練って粘りを出すことも板ずりといいます。
ゆでた芋や野菜などを裏ごし器の上にのせ、ヘラで押しつぶしながら、引いてこしていくことを言います。
ヘラは網目に対して斜めに引くようにします。
でんぷん質の食材は、冷めてしまうと粘りが出るので熱いうちにこしてしまいましょう。
煮物などをするときに、直接鍋の中に小さいふたを落として、食材に直接当てるようにするふたのことです。
いろんなタイプのふたがありますが、適当なふたが無ければ、アルミ箔やお皿などでも良いです。
なぜ、こういうことをするかといいますと、少ない煮汁でも効率よく全体にいきわたらせ、それと同時に煮崩れを防ぐ意味もあるのです。
料理を盛り付ける時に、目立たないように裏面に切込みを入れることを言います。
こうすることで、火のとおりが良くなり、味も仕込みやすく、食べやすくなり、おいしくいただけます。
こんにゃくやふろふき大根などが有名ですね。
鍋を火に掛けて、油などをまったく使わずに食材を動かしながら、火を通す方法です。
ひき肉、豆腐、こんにゃくなど、水分を飛ばす場合や、ゴマや煮干しなど香ばしく焦げ色をつける場合などに行います。